第43回 ユーロ・ライヴ、お楽しみに!
そこで取りあげるのはEBU、ヨーロッパ放送連合に加盟するヨーロッパ各地の放送局が録音した、クラシックの演奏会やリサイタルだ。ドイツ各地、フランス、スイス、イタリアといった西欧諸国を中心に、北欧、中欧、東欧各国からの音源が次々と登場する。
現時点では毎週水曜日がさまざまなジャンルのリサイタル、木曜日から日曜日までがオーケストラ・コンサートを中心として、オペラも適宜取りあげていくことになっている。
いまのクラシック界には「帝王」のような存在はいない。しかしそれは衰退を意味するのではなく、群雄割拠の黄金時代を意味しているのである。モダン楽器の指揮者、器楽奏者、歌手、そしてピリオド楽器の音楽家たちを含めて、ヨーロッパの音楽界は非常な活況を呈している。その沸きかえる「いま」を、この番組でお伝えできるはずである。インターネット上の同時中継なども増えているが、それらはまだまだ冷凍食品的で、音質的には不満足なものだ。ミュージックバードで、その「熱い」音を確かめてほしい。
不肖私めも、舩木篤也さんともにご案内役として登場する。どうぞお楽しみに!
(山崎浩太郎)
山崎浩太郎(やまざきこうたろう)
1963生まれ。「レコード芸術」を始め、音楽雑誌、CDのライナーなどで活躍中。クラシックの演奏史の中に現代を位置づける活動を行っている。最近特に海外盤に目立ついわゆる「ヒストリカルもの」(放送局のライブ音源をCD化したものやSPやLPの時代の録音のCD化)には滅法強い。
山崎浩太郎のはんぶるオンライン
舩木篤也(ふなきあつや)
1967年生まれ。音楽評論家。「読売新聞」で音楽評を担当、「レコード芸術」「ぶらあぼ」など音楽誌に定期的に寄稿し、公演プログラムやディスクの解説、翻訳も手がける。特にドイツ音楽全般に関心あり。ワーグナーは生涯的なテーマだと考えている。演奏の前に、まずは作品を重んじたい。東京芸術大学ほかでドイツ語講師。共訳書に『アドルノ 音楽・メディア論集』(平凡社)

